東京工業大学地球生命研究所(ELSI)の増田真二協力研究員、太田啓之協力研究員、黒川顕主任研究員らの論文が、「Genome Announcements」誌に掲載されました。
概要
紅色細菌は、地球で最初に光合成を始めた細菌の一種と考えられています。地球生命研究所(ELSI)の増田真二協力研究員らは、様々なイオウ代謝を行う海洋性の紅色細菌Rhodovulum sulfidophilumのゲノム塩基配列を決定しました。
得られたゲノム情報から、1)光合成に必要な遺伝子群の構造、2)光合成を調節する様々なセンサータンパク質、3)イオウ代謝に関わる一連の遺伝子群、などが明らかになりました。これらの情報は、初期型光合成の成立過程や、地球におけるイオウ循環に、海洋性光合成細菌が果たす役割を明らかにする研究に有用と考えられます。
発表雑誌
米国微生物学会発行 Genome Announcements誌
論文タイトル : Whole-Genome Sequence of the Purple Photosynthetic Bacterium Rhodovulum sulfidophilum Strain W4
著者 : 増田真二、堀孝一、丸山史人、堀田淑坤、杉本彩央里、山本希、森宙史、山田拓司、佐藤修正、田畑哲之、太田啓之、黒川顕
DOI番号:10.1128/genomeA.00577-13.
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