「あなたが持っている疑問の「大きさ」を語って下さい！」

　ELSIの研究者を選考する上で、私が最も大切にしていることが、タイトルにある「あなたが持っているサイエンスの疑問の大きさ」をよく議論し見極めたいというものです。
ご存知の通り、ELSIの成功は"地球"と"生命"とそれらを取り巻く学問分野による融合研究にかかっています。融合研究の展開に求められる人材のイメージとして、しばしば「他の分野に飛び込む決意（チャレンジ精神）」、「コミュニケーション力」などが挙げられます。

　では、その決意や力のモチベーションの源はどこにあるのでしょうか。以前、ELSIの国際アドバイザリーボードメンバーとリクルートについて議論した際、「研究者の疑問が、どれくらい広がりを持ち、深みがあるのかを知ることが重要」という印象深いコメントを頂きました。この時、チャレンジ精神やコミュニケーション力の源は、結局のところその人が持っている「サイエンスの疑問」の大きさに依存するのだと納得したことを覚えています。

　ELSIでは「異分野間の橋渡し」という言葉をよく使います。自身の専門分野と他の分野に橋を架けるのは研究者自身です。多くの研究者が往来できる、あるいは多くの分野にまたがる大きな橋、これも研究者が抱くサイエンスの疑問の大きさによるでしょう。まずは、あなたの持つ壮大な疑問について議論しましょう。お待ちしています。