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ナノ構造体が知的な意思決定を実現する仕組み

東京工業大学・地球生命研究所(ELSI)の青野真士研究員と原正彦協力研究員らの論文が、英国Nature Publishing Groupが発行するオンライン科学雑誌「Scientific Reports」誌に掲載されました。

ポイント

・ 多くの選択肢から最適な答えを超高速で選択できるナノ構造体を開発
・ 環境に適応し自律的に意思決定する原始的生物「粘菌」に学んだ計算原理
・ 非生命物質が生命として振舞う道を選択するに至った原理を探るヒントに

概要

単細胞生物「粘菌」に学んだ計算原理に基づき、ナノサイズの量子ドット間の近接場光エネルギーの移動を用いて、高効率に意思決定をする全く新しい概念のコンピューター「知的ナノ構造体」が構築できることを実証しました。これは、理化学研究所・基幹研究所・理研-HYU連携研究センター ・揺律機能研究チーム(当時)の原正彦チームリーダー(現 理研・グローバル研究クラスタ・客員主管研究員及び東京工業大学・地球生命研究所協力研究者)、金成主研究員(現 物質・材料研究機構・国際ナノアーキテクトニクス研究拠点特別研究員)、青野真士研究員(現 東京工業大学・地球生命研究所研究員)と、情報通信研究機構・光ネットワーク研究所・フォトニックネットワークシステム研究室の成瀬誠主任研究員、東京大学大学院・工学系研究科・電気系工学専攻及びナノフォトニクス研究センターの大津元一教授らの共同研究グループによる成果です。

論文タイトル : Decision Maker Based on Nanoscale Photo-Excitation Transfer, Scientific Reports, 3:2370

著者 : 金 成主、成瀬 誠、青野 真士、大津 元一、原 正彦

DOI番号:10.1038/srep02370

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