2015年12月26日（土）、京都大学吉田キャンパス 百周年時計台記念館にて、第5回WPI合同シンポジウム「実感するサイエンス」が開催されました。
WPIプログラムは、優れた研究環境と高い研究水準を誇り、世界から第一線の研究者が集まる 「目に見える」研究拠点の構築を目指す文部科学省の事業です。本シンポジウムは、主に高校生を対象に最先端の科学とその魅力を伝えるためWPIプログラムに採択されている全9拠点が合同で、2011年から毎年開催しているものです。今回は一般を含め約400名を超える参加がありました。

シンポジウムは、日本科学未来館の科学コミュニケーターのヘイチク・パヴェル氏の開会トークに続き、WPI拠点(iCeMS、IFReC、ELSI)の3名の研究者の講演、京都大学の山極壽一総長の講演がありました。
ELSIの高井研主任研究者は「ワンピースを求めて、世界の、宇宙の海へ」というタイトルでお話しました。高井先生は中高生にも分りやすい単語や表現を用いつつ、世代を超えて楽しめるジョークを交えた講演を行い、会場は終始笑い声に包まれました。

その後のパネルディスカッションでは、「東大合格生のノートはどうして美しいのか？」等の著者、太田あや氏をゲストに招き、「研究ノート」をテーマに、講演者たちが各自のノートを披露しながら語り合いました。

太田さんからの「良いアイディアを思いついたらメモを取りますか？」という質問に対し、ELSIの高井先生は「本当に良いアイディアを思いついているなら、メモを取らなくても忘れない。その代わり、とにかく人に話すようにしている。人に分りやすく話そうとすることでアイディアがどんどん研ぎ澄まされていく」とコメントし、太田さんや観客の皆さんを驚かせました。
講演後、高井先生はELSIブースで来場者の方々の質問に丁寧に答えました。また中学生からの進路相談には大きな手振り身振りで励ましの言葉をかけていました。

ブースに来場された方々からは「高井先生の講演がとても上手で、聞きほれてしまった」「ELSIと高井先生のファンになりました」などたくさんのコメントをいただきました。
皆様、ご来場ありがとうございました。