ELSI

ニュース・広報

イベントレポート

ELSI黒川顕副所長、東工大 澤木佑介助教による「出前授業」が行われました

2015年10月28日、地球生命研究所黒川顕副所長と東京工業大学地球惑星科学科専攻の澤木佑介助教が長野県立白馬高等学校で講義を行いました。
黒川副所長は、「白馬八方温泉~微生物学~生命の起源」というタイトルで2年生48名に向けて講義を行いました。

1028kurokawa.jpg白馬八方温泉の特徴を説明する黒川副所長

黒川副所長は、生命が誕生したと考えられている時期の海は強酸性で、生命のもとを合成しづらいことから、生命誕生の場が陸上だったと考えていると話しました。また、白馬地域には、生命誕生の環境に近い条件が揃っていると説明しました。生徒らは、「普段生活している白馬地域に、世界中の科学者が注目していることを知り、少し誇らしい」と語っていました。

一方、澤木助教は、「白馬エリアの地史~蛇紋岩」というタイトルで1年生68名に向けて講義を行いました。

1028sawaki.jpg
澤木助教が岩石調査で訪れた十数カ国を説明している様子

澤木助教は教室に15センチ大の蛇紋岩と蛇紋岩を薄くスライスしたもの(薄片)を持参し、実際に生徒らに触れさせました。白馬地域では触れる機会の多い蛇紋岩ですが、生徒らは光が透けるほど薄い蛇紋岩を見るのは初めてだったようで、薄片を光にかざして観察し、様々な色にキラキラと光る様子に「きれい!」と驚いていました。

今回の出前授業では白馬村の高校生との交流を通じ、白馬地域が生命の起源の研究で注目されているということやELSIの最新の研究成果を発信することが出来ました。
ELSIでは今後も積極的にアウトリーチ活動を行っていく予定です。