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新鉱物発見、maruyamaite(丸山電気石)と命名 ―世界初、ダイヤモンドと共存し、カリウムを多量に含む特殊な電気石―

新鉱物の名前がELSI 丸山 茂徳教授にちなみ「maruyamaite(丸山電気石)」と命名されました!

今回の新鉱物認定と命名を受けて、丸山教授は次のようにコメントしています。

maruyama_140822_fig2cs.jpgのサムネイル画像「コクチェタフの広域変成帯は、世界最高圧の広域変成作用を受けています。そこではダイヤモンドが広域的にできていることが明らかになり、さらに、地表の大陸が、その浮力にも拘わらず地下深部に沈み込むことがわかり、地下100kmよりも深いマントルに沈み込む直接的な証拠物体であることが示され、世界を驚かせました。東京工業大学と早稲田大学を中心とした日本のグループはこの変成帯の研究に着手し、地質調査に基づき、放射性年代学やミクロ鉱物学を駆使し、変成分帯、流体移動、広域変成帯の上昇プロセスのダイナミクスに至る総合科学を迅速に展開しました。研究は、二度に及ぶ大規模な地質調査と、約9000個に及ぶ試料収集に始まり、開始後約10年でその主体は収束し、約50の研究論文が書かれました。その後、興味はミクロ鉱物学が中心となり、早稲田大学の小笠原研究室が研究の中核部を推進し、これまでに書かれた論文数は100を超えました。これらの研究は日本のグループが世界を圧倒しましたが、ロシア科学アカデミー、米国スタンフォード大学、カーネギー研究所などが、この研究を一部補佐し、幾つかの共同研究も進みました。
この研究を通して数多くの世界初の発見がなされ、プレート収束場の性質が明らかになりました。そのことに対する評価の一つとして新種鉱物に私の名前が付けられたことを光栄に思うと共に、この共同研究プロジェクトを開拓するまでの数多くの困難を克服できた同志の皆様(特に早稲田大学OB)に深く感謝したいと思います。」

丸山 茂徳(まるやま しげのり)略歴
東京工業大学地球生命研究所教授。1949年徳島県生まれ。理学博士・地質学者。1977年富山大学助手、1989年東京大学助教授、1993年東京工業大学理学部教授を経て、2013年より現職。2000年 AAAS(アメリカ科学技術振興学会)フェロー、2002年日本地質学会賞、2006年紫綬褒章、2012年トムソンロイターリサーチフロント。

詳細は以下の東京工業大学ページをご覧ください。
http://www.titech.ac.jp/news/2014/028353.html