車さんは、着ているTシャツに「No Vesicle, No Life(ベシクルなくして生命なし)」という標語を印刷している(写真)。これは膜こそが生命の出発点になったことを主張する標語だ。核酸のRNAが出発点だとする「RNAワールド」説や、タンパク質が先だとする「プロテイン(タンパク質)ワールド」説などに対して、「リピッド(脂質)ワールド」説の立場をとっているとも言える。批判してくる研究者には、「No Vesicle, No Life, No Doubt(ベシクルなくして生命なし、間違いなし)」というTシャツをプレゼントするのだという。車さんは「膜」をこよなく愛しているのだ。
(サイトより引用)
(撮影・藤崎慎吾)
合成生物学を研究する車兪澈特任准教授の取材記事が、ブルーバックスのウェブサイトに3回に渡って連載されました。
※なお、合成生物学は生命を扱う研究であるため、車特任准教授は次のような規範に基づいて研究を進めています。
-
- 受精卵細胞や胚を用いた研究は、生命倫理に配慮し十分に気をつけて研究を進めなければなりません。
- 私たちの人工細胞研究も目指すところは生物の再構築であるため、倫理面に気をつけて研究を行うことには変わりがありません